2011-01-01から1年間の記事一覧

施錠

今でも日本の「田舎」では、施錠をしないという風習がまだ残っている。「田舎」のみならず、例えば「サザエさん」の磯野家(東京都世田谷区新町3丁目51番地)も、恐らく頻繁に施錠はしていないだろう。カメラ付きインターホンに出るサザエさんというのも、ド…

計画

【承前】 枕から。 長い間、学校の行き帰りで見掛ける、その「計画」の意味が判らなかった。小学校高学年の頃の話だ。「計画」という言葉は知っていた。小学校の「社会」の時間、「コルホーズ」や「ソフォーズ」といった、ソ連の「計画経済」政策を習ってい…

代謝

そりゃ仕方ない。何故ならば「迷う」様に作られているからだ。だから今回も行ったり来たりをした。全くジョン・ジャーディったらである。 迷うのに疲れれば、お茶の一つも飲みたくなるでしょう。ここには沢山素敵なお店がありますよ。いいえ、絶対ここではお…

利得

ペットになり得る「動物」には様々なものがある。そのマスボリュームは犬や猫という事になるが、その他の哺乳類、鳥類にしても、爬虫類にしても、両生類にしても、或いは昆虫から、果てはミジンコまで、「愛玩」や「共生」の心あるところ、ペットの種もまた…

所沢

関東には軍事遺跡という地が多く、現軍事施設もまた多い。ダグラス・マッカーサーが降り立った厚木もそうした地の一つであるし、同じ神奈川県では横須賀、横浜、藤沢、相模原、座間等も何がしかの軍施設が存在する(した)。東京都では立川や福生が、所謂「…

開閉

それは何となく響きがかっこ良かった訳であり、だからこそ皆が「そんな作品」を作ろうと思っていた。 ウンベルト・エーコ( Umberto eco )の "Opera aperta" 。邦題「開かれた作品」。もうここでマジックが作動してしまっている。まるで「開かれた作品」の…

倫理

またしても Mr.Brainwash から始まってしまうのである。 「悲しいグラフィティアーティスト」という評価の Mr.Brainwash 。 Mr.Brainwash が「悲しい」とされる理由の一つに、「人任せ」を上げる向きも多かったりする。例えば、「初めから終わりまで、全て自…

嵌入

数日前から話題になっていたネタではあるが、しかし実際、心理としての汚染範囲はこういう事だろう。 http://livedoor.blogimg.jp/yukawanet/imgs/b/f/bf9f69cc.jpg 「東北が思ってる汚染範囲」は、「福島県」に汚染範囲を留めておきたい。県境がその持てる…

趣味

"There is no accounting for taste." 「趣味を説明する事は出来ない」と訳せるイディオムであり、日本語の「蓼食う虫も好き好き」に相当する。"taste" の義を、「審美眼」や「センス」や「鑑賞力」、或いは「趣味判断(Geschmack)」 などとすれば、より「…

洗脳

【承前】 恐ろしく八面六臂な肩書きを持つ "Alan Bamberger" 氏の "ArtBusiness.com" は「勉強」になるサイトであると言えよう。例えばこの "Articles for Artists" にリストアップされた項目をざっと見ただけでも、嫌になってしまう程に、アーティストはア…

流星

【序】 「良い人」なのである。 例えば「この人」の公式サイトを見れば、その人物が「良い人」である事が判ろうというものだ。そこにはあの「東日本大震災」に対して、「この(作品の)売上の全額が、日本赤十字社を通じて、日本の(復興)努力に対する義援…

情操

先月は、日中の市中の至る所で子供の姿を見る事が出来た。先月8月の或る日の事、昼下がりの近所の神社で二人組の5年生位の女子小学生を目撃した。夏休みには今でも宿題がある様だ。鳥居越しに本殿が見える場所(公道)に体育館座りした彼女達は、利き手と反…

内装

「NGK」で、自動車用スパークプラグの会社「日本特殊陶業株式会社」を想起する人は多いだろう。しかしこと関西圏に限って言えば、「NGK」は大阪千日前の「なんばグランド花月」を想起させたりもする。 http://www.yoshimoto.co.jp/ngk/ 「よしもと新喜劇」が…

父母

ウルトラの父がいて、ウルトラの母がいる。ウルトラな「人」達は如何なる方法で、次世代に生命を繋いでいくのかは寡聞にして知らないが、しかしなまじ、地球人の頭の中では「有性生殖」を即座に想起させてしまう「父」と「母」の存在が「明らか」になってし…

転倒

「箸が転んでもおかしい年頃」という言葉がある。大辞泉には「ちょっとしたことでもよく笑う年頃。思春期の娘にいう」、大辞林には「なんでもないこともおかしがって笑う年頃。女性の十代後半をいう」とある。広辞苑の最新バージョンは手許に無いので知らな…

亀裂

【承前】 数年前の関東ローカルのテレビCMに、「東京ガス」の「ガス・パッ・チョ!」シリーズがあった。当時急速に普及し始めた「オール電化(東京電力)」に対抗した、ガス会社による反撃の意味を持つシリーズだった。 シリーズに共通していた設定は、独身(…

中止

【幕間】 時系列的に。 岩手県立美術館 盛岡市本宮字松幅12−3 http://www.ima.or.jp/ 3月13日現在、閲覧可能 「当館は3月17日[木]まで臨時休館、3月18日[金]より通常通り開館」(ホームページより) 「人的被害なし」(全国美術館会議HPより) http://blog.g…

聖骸

或る日の八王子の美大のゼミ室。その時に東野芳明氏から見せられたのは「瓶乾燥器」だった。これがあの「瓶乾燥器」。しかし同時に決してあれではない「瓶乾燥器」。学生だった自分は、それに対してどう反応すれば良いのかを決め倦ねていた。 一人の友人はと…

退屈

ネットの通じない場所に来ている。携帯電波が圏外ぎりぎりの場所でもある。大昔、自作のゲルマニウムラジオで電波が拾える所を探しまくった様に、ここでも携帯電波のアンテナ1本を探しまくる。そしてようやく探し当てた不安定なアンテナ1本のスポットから、…

騒動

【承前】 「カオス*ラウンジ」、或いはその「メンバー」と、特にその2011年に入ってからの一連の「騒動」は、多くの人間(但しごく一部の日本人)にとって、この2011年夏段階で、口籠りの対象であるかの印象を受ける。若しくは、その「騒動」を「触れたくな…

料理

【幕間】 嘗て「料理界のドラクロア」と称されてTV出演した料理人がいた。彼の作る料理のどこが「ドラクロア」なのかは最後まで判らなかったが、それを別にしても、彼は一生掛かっても「ドラクロア」になる事は叶わないだろう。それは彼が料理人だからであり…

事件

「姉さん、事件です」 これはホテル「東京プラトン」のベルボーイ・赤川一平氏が、ほぼ一週間置きに言う口癖だ。但しそれが「事件性」という意味での事件であるかと言えば、刑事事件あり、民事事件あり、またそれ以外の事件もあったりする。大辞泉には「事件…

自由

「アンデパンダン展」というものを実見したことが無い。日本の現代美術史では、特に「読売アンデパンダン展(以下「読売アンパン」)」が超有名な存在であり、それが或る意味で戦後の日本現代美術の、或る時期までのメイン・ストリームを形成したという歴史…

英語

流石にその時はカラー放送が当たり前の時代になっていたが、家庭用ビデオは一般化していないという時代だった。それでも学齢以下の女児、小学生の女児達は、その一挙手一投足を難無く覚えてしまった。それを放浪の画家氏同様、サヴァン症候群的能力故と無理…

外部

白黒の画面だったのを覚えている。それがカラー制作であったのに白黒テレビで見ていたからそうだったのか、元々が白黒制作であったのかは定かではない。 映画やドラマ製作の為に作られたイメージである主人公の出で立ちは、この時点で既に現在スタンダードに…

微妙

こう言ってしまっては何なのだが、「巨匠」の作品が新たに「発見」された場合、残念な事にその多くは「巨匠」の仕事の平均値を下げる傾向にある。新たな発見が「巨匠」の、今までの評価を塗り替える程の、稀に見る「大傑作」であるケースは、それこそ限り無…

牽強

以前、会期(一週間)中全てを「セッティング」に費やしていた展覧会(30年前)の事を書いた。そのインスタレーション作家が、曲がりなりにも自信を持って観客に見せる事の出来る展覧会の形になったのは最終日。それでも密かに「今回は結局駄目だった」と言…

日本

例えばディズニー/ピクサーのアニメーション映画「カーズ2」の公式サイトから。 http://www.disney.co.jp/cars/ その驚くべき冒険の始まりは、なんと日本。ネオンが美しく輝く街“トーキョー”に、“ゲイシャ”カーや“カブキ”カーなど摩訶不思議なクルマが次々…

夜景

ここ暫く病院に寝泊まりしていた。 病室から出れば、自分たちのいる病室の、向かいの入り口が開け放たれた空の病室の窓から、「外」の世界の夜景が見えた。付近には「夜景が見える」事を売りにするレストランやホテルやマンションが多く存在する。病院の窓外…

知能

【承前】 知能検査というものを、大方の人は受けているだろう。知能テストとも称されるそれは、小学校等の就学時の健康診断の際に、身体計測等のフィジカルな検査と共に行なわれたりもする。その結果を数値化したのものが、知能指数(Intelligence Quotient,…