2016-01-01から1年間の記事一覧

はならぁと こあ「人の集い」

我が国は2008年をピ―クに人口減少局面に入った。合計特殊出生率は、ここ数年若干持ち直しているものの1.43と低水準であり、2050年には人口が1億人を割り込み、約9700万人になると推計されている。また、これに伴って、人口の地域的な偏在が…

シン・ゴジラ

それから、大きな声が聖所から出て、七人の御使にむかい、「さあ行って、神の激しい怒りの七つの鉢を、地に傾けよ」と言うのを聞いた。そして、第一の者が出て行って、その鉢を地に傾けた。すると、獣の刻印を持つ人々と、その像を拝む人々とのからだに、ひ…

共にいることの可能性、その試み

それを見てから2ヶ月が経った。それについて書くのに2ヶ月を有した。書いては消し、書いては消しの日々が続いた。 2ヶ月前の事。「共にいること」がタイトルに含まれている眼前のその「展示」を、何処かで遠い過去に繋がったものの様に見ていた。まるで「幽…

キセイノセイキ

「MOT ✕ ARTISTS' GUILD の協働企画」である「キセイノセイキ」展は、「MOTアニュアル」枠に収めらている。 東京都現代美術館の学芸員のキュレーションによって「日本の若手作家による新しい現代美術の動向を紹介する」というのが「MOTアニュアル」のこれま…

奥村雄樹個展「な」

終了してから1ヶ月以上経過した展覧会について書く。椹木野衣氏によるそのレビューが掲載された、印刷版の美術手帖が発売されてからも二週間以上が経過した。その展覧会を「過ぎ去ってしまったもの」として見るならば、これを今書く事は単純に遅れていると言…

クロニクル、クロニクル!「後編」

【承前】 「クロニクル、クロニクル!」の「ルール」は、「ルール・1/『クロニクル、クロニクル!』は会期を1年間とする」、「ルール・2/「1年の会期のうち、展覧会を2度、名村造船所跡で行う」、「ルール・3/繰り返すこと、繰り返されることについて1年…

クロニクル、クロニクル!「中編」

【承前】 日本独自のステージカーテンの進化形式である緞帳(注1)には表面と裏面があり、その表面を見る者(客席側)と裏面を見る者(舞台側)がいる。客席側に華やかな刺繍絵画が施される一方で、舞台側は素っ気ないグレーの裏地や「火気厳禁」等の注意書…

クロニクル、クロニクル!「前編」

【承前】 ネスト 【 nest 】 入れ子 / ネスティング / nesting ネストとは、構造化プログラミングにおける、プログラムの構築手法のひとつ。複数の命令群をひとまとまりの単位にくくり、何段階にも組み合わせていくことでプログラムを構成する。このまとまり…

クロニクル、クロニクル!「長過ぎる序」

【長過ぎる序】 1月1日の「28年目」に続く文章がここに入る筈だった。それは「芸術」と「ひと」の関係を書こうとしたものだ。 そもそも「ひと」と関わり合う事でしか機能し得ない 「芸術」が認識している「ひと」、「芸術」にとっての「ひと」とは何なのだろ…

28年目

これもまた嘗てあった事だ。とは言え「つい最近」の話である。現在日本の「現代美術界」で「若手」と呼ばれている人達の多くが、この世に生を受けた後の話になる。少なくとも71年以上も前の事ではない。 ---- 日本の「80年代美術」はいつ「終わった」のだろ…